楽器を持っての空の旅は大変!?

音楽をやっていると、旅行の機会が多くなります。

コンクールやマスタークラスを受けに行くのもそうですし、

実際にコンサート活動が始まると、色々なところで演奏する機会も増えてきます。

私達はイギリス在住なので、ヨーロッパへ行こうと思えば飛行機で数時間。

長女は今ベルリンへ留学中なので、ドイツ〜イギリス間の移動も増えましたし、

コンクールやマスタークラスに行くため、飛行機を使うことも結構あります。

そして、弦楽器をやっていると、常に楽器と一緒に飛ぶことになります。

ピアニストの私には、楽器と一緒に移動という感覚はなかったのですが、

娘達のようにヴァイオリンをやっていると、

体の一部のように大切にしている楽器とは常に一緒に行動しているんですよね。

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チェリストが、いつも飛行機の席をもう一席予約するのはよく聞く話だと思いますが、

最近は、航空会社によって(大体は格安航空会社ですが)

ヴァイオリンも席を一席確保しなければならない場合もあるのです。

今回使ったRyan Airもそういう航空会社の一つ。

ヴァイオリンのケースは、手荷物用の規定のサイズを超えているからというのが理由です。

少し前まで、Easyjetもそうでしたが、苦情が多く来たのか、最近また持ち込み OKになりました。

チェロは流石に大きいので、チェリストはほとんどの場合チェロ用の席を確保しますし、

大型バスに乗る際、下に入れるよう言われていて抗議している方を見たこともあります。

音楽家にとって楽器は体の一部のように大切なものですし、温度や湿度にも気を使わなければなりません。

かなり高価な楽器を使っている場合は特に、絶対に手から離すわけにはいかないのですが、

普通の荷物と同じように扱われることもたまにあるのが現状です。

というわけで今回私達は、家族4人分+2席(ヴァイオリン2挺)の合わせて6席を予約しました。

格安航空券なので、一席の値段は安いのですが、Ryan Airにはまた別のルールがあって

フライト時間の2時間前までにオンライン上でチェックインを済ませておかないと

デスクでチェックインするのに一人£55(約8500円)かかるというもの。

コロナ禍でもあるので、今回飛ぶ前には、コロナのテストの陰性結果に加え、フォームの記入

そして、オンラインでチェックインを済ませました。

その際、楽器用の席はどうやってチェックインしたら良いのか分からず、そのままに。

だって、名前やパスポート番号などないですから!

そして、無事イギリスを飛び立ちイタリア旅行を楽しんだのですが、

なんとなんと!帰りの便をチェックインしようとしたベルガモの空港でビックリな出来事が!

行きと同じく、私達人間用の席は2時間前までにオンラインでチェックインを済ませていたのですが、

楽器用の席は、デスクに行けばいいだろうと、そのまま長蛇の列に並びました。

そして、無事搭乗券をもらえるはずが、なんとデスクのお姉さんが

「楽器用の席をオンラインで2時間前までにチェックインされていなかったので、

 二席分の超過料金£110(約17,000円)をお支払い下さい」と!

いやいやいやいや、だって行きがけはそのままデスクでチェックインできたし、

そもそもパスポート番号や生年月日もない楽器をどうやってチェックインするのか分からなかったんですけど!

と、言ってみたものの、お姉さんから

「いえいえ、2時間前までにオンラインでチェックインするのがルールですから!

 楽器の用の席にもあなたの情報を入れてチェックインすればいいんです」

とのお返事が返ってきた!(驚)

私は、今後のこともあるので、本当にそうなのか、

なぜ「行きはよいよい帰りは怖い」ってことになっているのか、

きちんと確かめてから払いたかったのですが、夫がもうカードを出していて。。。

でも結局、不可解なことに、後でみたら一席分の超過料金しか請求されていなかったんです。

意味不明。。。

私が、後で問い合わせして確かめたい、と言っていたからなのか、ただの間違いなのか???

謎だらけで、あまり気分はよくありませんでしたが、

こんなことがあったよ!という参考のために、書いておこうと思いました。

このように、楽器を持っての空の旅では、結構色々なトラブルが起こると聞いたりもしますが、

そんな時には、今回頂いた旅行用のヴァイオリンケースが役に立ちそう!!

楽器だけが入る小さいケースに弓用のケースが横について、リュックサックのように背負えるんです。

もちろん、手荷物のサイズ以内なので、絶対に文句は言われません。

今回は、楽器さん達はまるでVIPのように一席もらえて、専用のシートベルトまでして

イギリスイタリア間の旅を楽しんでいましたが!(笑)

展示会に並んでいたあの楽器達は、どうやって旅をしてきたんだろう??と思わずにはいられない

ちょっとした事件(!?)でした。

次回は、気を取り直して、クレモナでヴァイオリン工房を訪れた時のお話を!!

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